黒猫くーすけの資本家への道

黒猫くーすけが、猫らしい生活を取り戻すため資本家を目指しています。

外国人投資家の売買動向を見て思うこと(2021年3月28日)

くーすけです。
桜が満開になってきましたね。

さて、今の私の株式投資に関する最大関心事は、相場がいつピークアウトするのかということです。
それをつかむために、日ごろから色々な指標を定点観測しています。
そのうちの一つ、外国人投資家の売買動向について思うことを書きます。

外国人投資家が東京株式市場を動かしているとよく言われます。
それなら、外国人投資家と同じ動きをすれば損はしにくいだろうという発想で、東証が毎週発表する「投資部門別売買状況」のデータを、何年も前からウォッチしてきました。
www.jpx.co.jp

一時期は、現物に加えて、先物の売買状況もウォッチしていました。
しかし、何年か続けて分かったことは、外国人投資家の動きをリアルタイムでつかむなんて無理という、極めて当たり前のことでした。
あくまで、事後的に相場の動きを確認・根拠づけるために使うことができる程度です。

しかし、長期で見ると、少しは見えてくるものがあります。

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青:日経平均株価(左軸)、赤:外国人投資家の現物78週累計買越額(右軸)©kuroneko-investor.com

上のグラフは、日経平均株価と、外国人投資家の日本株現物の累計買越額の78週移動平均を表したものです。
赤線が右肩上がりになっている時期は、日経平均も上げトレンドであることが多いです。(例外は、リーマンショック後の時期)
最新値(2021年3月19日時点)では78週累計買越額が約1,800億円となり、2018年5月以来、2年10か月ぶりにプラスに転じました。
前回の右肩上がり時期(2017年後半)は、ボトムからピークまで78週累計買越額が10.5兆円ほど増えました。
今回の右肩上がり時期は、78週累計買越額がボトムから8兆円ほど増えた段階ですので、今回のが、前回と同等規模だとすれば、買い越し余地はまだあると考えられます。
これが、私が今はまだ株を売らないでおく根拠の一つです。

2013年以降は外国人が売っている局面でも、日経平均株価はジリジリと上げています。
これは、日銀のETF買いやGPIFの株式投資拡大の影響でしょう。
日銀は今月、ETF買いの方針を変更しました。
これからは、日銀に市場の下支え役を期待できなくなる可能性があります。
つまりは、外国人が売る局面では、下がる可能性が高まるということです。

では、外国人は、何に基づいて株を売り買いするのか。
基本的には、日本企業の業績が良くなるか悪くなるかの見通しに基づいて行動するのだろうと思います。
景気動向指数や景気ウォッチャー調査では、2018年初頭から数値が下げに転じていたことが確認できます。
これは外国人の78週累計買越額が2018年1月に約2.5兆円でピークを打ったことと符合します。
彼らは、非常にロジカルに行動していると考えられます。

他にも述べたいことがありますが、長くなりましたので、今日はこの辺で。

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。

3919パイプドHDを売却、4540ツムラを移管

くーすけです。
今週も上下動が割と大きかったように感じます。
わがPFは、含み益を減らしました。

そんな中で、超長期投資部隊を触りました。
3919パイプドHDを全部売却し、代わりに「3年波乗り部隊」から4540ツムラを移管しました。

3919パイプドHDは、「SPIRAL」が主力商品です。
そのストック性の強いビジネスモデルと、高営業利益率から、超長期投資部隊に組み入れていました。
しかし、詳しく調べていくうちに、「SPIRAL」は、そこまで強い商品ではないと分かってきました。
参入障壁が高くない、ということです。
この点は、同社自身が認めているところです。

2【事業等のリスク】
④競合との競争激化によるリスク
当社グループサービスの技術的な側面からみた参入障壁は、著しく高いものとは言えず、従って、資金力、ブランド力を有する大手企業をはじめとする競合他社が参入し、類似サービスを提供する事業者の増加が予想されます。(以下略)
(出典)パイプドHD㈱ 2020年2月期有価証券報告書 

また、「SPIRAL」の顧客満足度が、中くらいというのも気になるところ。
セールスフォースドットコムも参入していて、顧客満足度でリードされている状況もあるようです。

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ローコード開発の製品比較 (出典)ITreviewサイトから

そして、決め手は、私の本業で「SPIRAL」ではなくサイボウズ社「kintone」を使うようになったことです。(私は必ずしもkintoneが使いやすいとは思いませんが)
これらを総合的に考えて、超長期保有に耐えられるかと悩んだうえで、長らく含み損だったのが含み益に転じたタイミングで、薄利ながら売却することにしました。

代わりに、4540ツムラを超長期保有に切り替えます。
超長期投資部隊は、(買った時点で)時価総額1,000億円以下の銘柄を組み入れています。また、7年後配当利回りが4%以上と見込まれる銘柄という条件も設定しています。
ツムラは、いずれの条件にも当てはまりません。
ただ、漢方薬では同社の国内シェアは圧倒的であり、今後も国内の高齢者数は高止まりするため、市場規模は堅調と見込まれます。
また、中国マーケットへの食い込みも期待できます。欧米諸国への進出という夢もあり得ます。
将来的に、全世界で高齢化が進むと思います。東洋医学への注目も高まると思います。
そういう「長期的な潮流」に乗れる銘柄の一つだと思います。
以上から、超長期保有しようと考えるに至りました。
漢方薬は、飲むと苦いんですが・・・。

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。

60歳に向けた運用目標(その2)

くーすけです。
60歳まであと10年と少しの中年猫です。
60歳から年間300万円の配当金収入を得るにはどうすればいいかと考えています。

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これからも増配してね、三菱商事さん!

単純に考えれば、元本7500万円で配当金利回り(税引後)4%あれば、年間300万円の配当金が実現します。
しかし、私の今の資産規模(老後資金用)は、この5分の1ほどです。
つまりは、今の投資資産を5倍にする必要があります。
10年で5倍ということは、年+10%の運用を10年間続けても全く足りません。
これまでの投資経験から、これは非常に難しいと思います。

なら、どうするか。
一つは、よく言われる「入金力を高める」です。
ただ、教育費支出と住宅ローン返済を抱える中年猫にとっては、これは厳しい。
ボーナスも加味して年間収支がトントンという状態が、あと6-7年は続くと見込まれるからです・・・。

他には、「増配株の保有」。
これは、既に3433トーカロや3457ハウスドゥなどで実践済みです。
今は配当利回りが低くても、私が60歳になるころには、買値に対する配当利回りが5%や7%になってくれることを期待しています。
これは、必ずしも追加入金は必要ないので、取り組みやすいです。

あと、「配当利回りが高いときに高配当株を買う」。
これは、少し前まで実践可能でした。
コロナ禍の影響で、8058三菱商事や8591オリックスなどの高配当株が、割と安く買えました。
今は株式市場がやや過熱気味なので、タイミングとしては適当ではありませんが、そういうタイミングが来るのを待っておくのも、有効な手法だと思います。
わずか1年前には、J-REIT全体の利回りが7%近くまで上がった(=投資口価格が暴落した)ときがありました。
そういう時に、温存しておいた資金を投入し、ホールドを続ける。
これであれば、元本が少なくても、何とかなるかもしれません。

以上のようなことから、私はKPI(目標指標)を、資産規模ではなく配当金収入に置こうと思います。
60歳で年間配当金収入300万円。これです。

アルヒを買い戻し

くーすけです。
今週、日経平均は後半弱かったですが、わがPFは連動せず、評価額が増えました。
今は、まだ売らずにホールドしておく局面だと思っています。

そういう認識なので、3年波乗り部隊で、7198アルヒを買い戻しました。
なんでまたアルヒかというと、チャート的にようやく底を打ったと思われるからと、よく知らない銘柄よりもよく知っている銘柄を手掛ける方が省力化できるからです。
アルヒには、ゆうちょ銀行がフラット35に参入してくるという競争激化の心配はあります。
アルヒは、資金力では完敗でしょうが、これまで蓄積されたノウハウがあると考えられます。
また、ゆうちょ銀行がフラット35を手掛けるとしても、コスト面でアルヒには敵わない可能性もあります。
心配された日本の長期金利も、1.1~1.2%辺りで落ち着いています。
折からの株高ムードの追い風を受けて、出遅れ株として資金が流入することを期待しています。

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。

60歳に向けた運用目標

くーすけです。
現在、アラフィフ猫です。
あと10年ほどで60歳、還暦猫です。
そこで、サラリーマン猫は定年になります。
希望すれば65歳まで雇用してもらえますが、嘱託になれば給料は下がり、一担当者(ペーペー)として仕事をすることになります。
私の部下に63歳の再雇用OBの方がおられるのですが、日々、顧客との折衝等に苦労されている姿を見ると、60歳を過ぎてまで自分はああはなりたくないなと、内心思います。
出世していれば子会社の役員等になれますが、私にはその見込みはありません。

できれば、60歳定年で、会社とはオサラバしたい。
それは無理でも、嘱託人生は2・3年にとどめて、平均的な男性の健康寿命72歳までの10年間は、元気に活動したいと思っています。

そういう意味で、私は、株式投資による資産形成に期待しています。
現有資産のうち、老後資金に充てるのは「超長期投資部隊」と「配当再投資部隊」です。
これら部隊からの配当金収入を、60歳時点で、少なくとも年間180万円(税引後、月15万円)は確保したい。
できれば、年間300万円(税引後、月25万円)ほしい。
足らずは、貯金を取り崩す、短時間のバイトで収入を得る、などして補う。
そもそも生活コストを抑える。
それで、年金開始年齢(私の頃には70歳になっているかも)まで持ちこたえる。

「超長期投資部隊」と「配当再投資部隊」の配当収入は、現状で、税引後で約40万円です。
これを、10年がかりで4.5倍にする。
かなり高い目標です。
具体的な方法論は、おいおい考えます。

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保有銘柄の一つ、伊藤忠商事

新規銘柄を購入(ツムラ)

くーすけです。
今週は、指数は上がりませんでしたが、先週に引き続き、わがPFは含み益を増やしました。
やはり中小型株に資金が回ってきているようです。
米国長期金利が1.6%を超えてきていますが、12日のNYダウは史上最高値を更新。
この問題は、ナスダックでは尾を引いていますが、マーケット全体ではもう織り込み済みというところでしょうか。

今週は、3年波乗り部隊で、4540ツムラを買いました。
最近は、上げトレンドが明確になっている銘柄を買うことを意識していました。
大和ハウス工業、マンダム、兼松に続き、ツムラを選びました。
短期間で50%とか2倍化といったハイパフォーマンスは期待できませんが、業績的に安定しており、株価も上げトレンドが明確に表れています。鎌倉投信銘柄でもあります。
数か月で20%ほど利益が得られればという目論見です。

J-REITから見る市場の過熱感について(その2)

くーすけです。
今日は、日経平均は下がりましたが、わがPFは堅調でした。
中小型株に資金が回ってきているのでしょうか。

前回は、分配金利回りのことを書きました。
もう少し補足すると、最近5年間(2016~2020年)の分配金利回りは平均で3.93%であり、現状の3.7%台はやや割高と言えます。ただ、割高すぎるというほどでもない。
(なお、単なる分配金利回りではなく、スプレッド(長期金利との差)の方を注視すべきではありますが、長期金利がゼロ近辺をウロウロしている現状では、単なる分配金利回りで考えても、大きな問題はないと言えるでしょう。)

次に、NAV倍率を見ます。株式で言うPBRのようなものです。

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NAV倍率の推移 <出典>不動産証券化協会HPより

少し前ですが、2021年1月末時点のJ-REIT全体でのNAV倍率は1.04倍でした。
3月8日の東証REIT指数は、1月末から約3%上昇していることを考えると、現在のNAV倍率は約1.07倍。
直近5年間の平均NAV倍率は1.11倍、直近10年間では1.16倍なので、現状水準は割安だと言えるでしょう。
確か2019年ごろには、8951日本ビルファンドのNAV倍率は1.5倍近くまで行っていたように思います。

とても簡単ですが、J-REITの現状水準について見てきました。
分配金利回りではやや割高、NAV倍率では割安となっています。
まだ、上に行く余地がある。
しかも、金融緩和マネーが日本の不動産市場、あるいはJ-REIT市場そのものに流れ込むとき、こういった指標にお構いなく上げていく。
そういう展開を期待して、頑張ってホールドします。

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。