黒猫くーすけの資本家への道

黒猫くーすけが、猫らしい生活を取り戻すため資本家を目指しています。

最近の金融所得への課税強化の動きに思うこと ~ 「個人投資家」事業のリスク

くーすけです。
年末に向け、2022年度予算編成・税制改正の時期です。
今年は、金融所得課税の話題が出てきては消え、再び現れています。

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出典:国税庁ホームページ

事の発端は岸田総理ですが、課税強化をやると言ったかと思えば、やらないと言い、選挙が終わればやはりやりますと言う。
選挙が終わってまだ1ヶ月も経っていないんですけど、、、。
何なん、この人ら。

普通の感覚であれば、日本の財政状況を考えると、増税は避けられないでしょう。
増税はせずに財政支出は大盤振る舞いなんて、”打ち出の小槌”のような都合の良いことは持続可能ではありません。
財務省としては、紙幣を刷りまくってインフレを起こし、借金を帳消しにする作戦なのかもしれませんが。
国会の議決を経た増税という手段か、国会の議決を経ないインフレという手段かの、いずれかによって日本国民はツケを払わされる訳です。

そりゃ、税率は低い方が良いに決まっていますよ。
人生設計が狂うやないか!というのが正直なところ。
おまけに住宅ローン減税の縮小も検討されています。
ダブルパンチです(泣)。

やるなら早く決めてくれ、と思います。
不透明な期間が長く続くのは、よろしくありません。
置かれた状況の中で、自分の頭で考えて自衛していくしかありませんが、その準備期間を長く確保したい。
ちなみに、株式譲渡益の税率が軽減税率10%から本来の20%に戻ったとき(2014年1月)は、事前周知期間が相当にあったので、駆け込みで株式が大きく売り込まれるようなことは無かったと記憶しています。

有価証券報告書に「事業に関するリスク」という項目があります。
たいていの企業は「法令・制度改正」をリスク要因として挙げています。
個人投資家にも、突然の法令・制度改正(改悪)がリスクであることを、改めて思い知らされました。

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。

【決算チェック】7820二ホンフラッシュ 2022年3月期2Q決算(評価:〇)

くーすけです。
【決算チェック】第3弾は、7820二ホンフラッシュです。
ここは、IRにあまり熱心でなく、情報開示が少ないです。
一昨日、中間報告書が送られてきましたが、A4ペーパー両面1枚だけです。
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愛想ないなー、もう少し何とかならんもんですかね。

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7820二ホンフラッシュの20年チャート(出典:マネックス証券

9月に、直近安値を割り込みました。
中国の不動産会社の経営危機が伝えられていた時期で、同社の受注への悪影響を懸念しての売りと理解しています。
投資家のそういう心配に対して、2Q決算短信では「豊富な受注残と十分な与信管理により事業リスクは発生しておりません」と述べています。
それはいいけど、9月末時点の受注残高とか、それを裏付けるエビデンスは示さないのか。
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と思って、有報を見たら、受注状況のデータがありました。失礼!
前年同期比で+15%超の受注残高ですね。
中国に工場を新設する強気な姿勢は、こういう背景からなんでしょうね。
ただ、今後も好調が続く保証はありませんが。

同社は、2013年3月期以降、営業利益率が約15%辺りで推移しています。
製造業でこの数字は、凄いことだと思います。
しかも、中国市場という巨大なマーケットに深く食い込んでいる。
海外売上の大半を中国であげていますが、いずれは中国以外のマーケットにも進出していくでしょう。
徳島県が本社の、時価総額300億円ほどの地方企業ですが、立派なグローバル企業です。

また、将来「メタバース」のように、人間の行動場所が、現実空間からサイバー空間に移行していくとしても、依然としてリアルの家は必要で、家にはドアが要るでしょう。
ドアの需要がなくなるとは考えにくいですよね。

私は、超長期投資部隊に組み入れていて、今は含み損状態ですが、保有継続です。
超長期で大きく成長してくれることを期待しています。

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。

長期投資ランキング

売った株の値動きを追いかけない ~ 今週の売買(11/15~11/19)

くーすけです。
今週は、3768リスクモンスターを100株買い増しただけでした。
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<売却株のその後>
今月前半に、中期投資部隊の含み損株と景気敏感株を全売却しました。
これらのうち、損切りした水準をいまだウロウロしている4463日華化学や7888三光合成もありますが、8137サンワテクノスのように、売った水準から2割近く上げたのもいます。
悔やんでも仕方ないのですが、悔しいですね・・・。
一方で、売った株が更に下落していくのを見れば、おそらく「俺の判断は正しかった!」とホッとするのでしょう。
人間の心理は、複雑ですね。

ひふみ投信の藤野氏は、その著書「投資家みたいに生きろ」の中で、惰性に打ち勝つために「すべての行為の前に『これって投資?それとも浪費?』と自問自答すること」を勧めています。
これは株式投資に限らず、有用な考え方だと思います。

売った株の値動きを追いかけることは、ここでいう投資か浪費かと問えば、どうでしょうか。
仕方ないことに時間とエネルギーを使うという意味で、未来志向ではなく、浪費でしょう。
売った株の値動きを追いかけない。
これが正解でしょう。
皆さんは、どうですか?

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。

【決算チェック】7198アルヒの2022年3月期2Q(評価:△ー)

くーすけです。
わがPFの中での一番の問題児、7198アルヒの2022年3月期2Q決算を精査しました。

1.結論

今すぐ損切りするほどではないが楽観はできないなと感じます。
長期保有には不安があり、今後の業績推移を注視します。

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アルヒ2022年3月期2Q決算説明資料より抜粋

同社が強みを有しているフラット35ですが『国内銀行の積極的な融資スタンスが今上期も継続したことでフラット市場は苦戦』とコメントしています。

2.アルヒの論点

私は、アルヒには二つの論点があると思います。
(1)そもそもフラット35という住宅ローン商品に未来はあるのか
(2)フラット35におけるシェア争いで優位性を保てるか

3.論点(1)に関して

・フラット35は、変動金利型や10年固定型などと比べて、借入利率は高め。
・フラット35が有利になるのは、「これから金利が高くなる」「これからインフレになる(貨幣価値が下がる)」と予想される局面。したがって、今はフラット35のニーズが高まってもおかしくない局面。
・ただし、人口が減っていく日本において住宅ローンに対する需要が減っていくのは明らか。そのため、同社は、中期経営計画で、新規事業に進出し事業領域を広げていくことを明示。
・新規事業が上手くいくのかは、まだ分かりません。フラット35もレッドオーシャンですが、新規進出分野もレッドオーシャンではないかという気がして、利益率の低下は必至かと。

4.論点(2)に関して

auじぶん銀行が、低金利を打ち出して攻勢をかけているようですね。
ここまでくると、消耗戦の様相を呈しています。
価格競争ではなく、付帯サービスや手続き利便性など、総合力で勝負するのでしょう。
今のところ、アルヒには分がありそうです。

5.まとめ

アルヒへの投資に関しては、んー、何とも言えません。
20年とか30年と言う時間軸では、国内不動産市場に依存した事業だけではしんどいでしょうね。
かと言って、既に買ってしまっていて、今売れば大きな損失が出るので、損切りも躊躇されます、、、。
日華化学と同じ。
高配当をもらいつつ、向こう5年程のうちに株価が回復すれば売るのかなと思っています。

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。

【決算チェック】3768リスクモンスター2Q(評価:△+)

くーすけです。
持ち株のうち、決算発表を受けて大きな動きのあった銘柄について、コメントしていきます。
第一弾は、3768リスクモンスターです。
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同社については、同社の売上の8割を占める法人会員向けサービスの基盤となる、法人会員数の増減がポイントであると考えています。
決算短信では、前年同期末比で1,063社増(+8%)となっており、堅調です。
今期はコロナ禍の影響でイマイチな内容ですが、顧客基盤が着実に拡大していることから、問題ないと思います。
11月10日の2Q決算発表を受けて、翌11日は大きく下げましたが、私は買い増しました。

同社は、2021年3月期で営業費用売上比率が1.2を超え、営業キャッシュフローマージンも20%超と、非常に収益性の高い状態です。
7年後配当利回りは、11/12終値@868円でも3.6%と、私が基準としている4%を割っています。
しかし、強いビジネスを行っている魅力的な会社なので、超長期投資部隊に組み入れています。
今回の2Q決算でも、構造的な業績悪化の気配は感じられないので、保有継続します。

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。

中期投資部隊を縮小した理由

くーすけです。
先週、中期投資部隊の景気敏感銘柄の大半を手仕舞いました。
その判断の理由を述べます。

1.地元の中小企業経営者の生の声

先週水曜日、地元の中小企業経営者たちの会合に参加しました。
そこで経営者の生の声を聞き、来年の景気は非常にまずいものになるのではないかという印象を受けました。

・時短要請は解除されたけど、夜間にお客さんが戻ってこない(飲食)
・客足の戻らない飲食店から値下げ圧力がある一方で、綿花価格高騰を理由におしぼりタオルの納入価格の2割値上げを通告された(飲食関連サービス)
・旅行割引キャンペーンで少し人々の動きが出てきた(旅行代理店)
・電力不足からか、中国から原材料が入ってこない。各社が原材料の在庫積み増しに走っている(製造)→価格高騰に拍車
・(価格変動が大きいから)見積もりの有効期間が1週間しかない(製造)
・大変な人手不足。外国人労働者も入ってこないので、生産ラインが回らない(製造)
・コロナ対策融資の返済が始まっている。来年は資金繰りがつかず倒産する企業が増えるのでは。(サービス)

何か暗い話が多いですが、現場の声ですからね、嘘だとも思えません。

2.商品価格の高騰

その翌日、日銀から「企業物価、40年ぶり伸び率 10月、前年比8.0%上昇」という発表もありました。

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(出典)共同通信ニュース

その会合では言及はありませんでしたが、原材料価格の高騰には、円安も影響しているのは間違いないでしょう。
原材料価格の高騰を価格転嫁できなければ、企業収益が削られる。賃金も増えない。
賃金が増えない中で物価が上がれば、消費者は財布のヒモを固く締める。
そうなると消費が一段と冷え込み、企業の売上が落ちる・・・。
悪循環ですね。

3.コロナ再拡大

コロナが収束すれば、商品価格の高騰も落ち着くと思っていましたが、ヨーロッパで感染が再拡大しているようです。
世界全体での経済正常化は、まだ先になりそう。それによりインフレが長期化すれば、FRBも利上げに転じざるを得なくなる。利上げとなれば、まずは割高株から売られる。
いったん株式から資金が流出し始めると、そこでの損失の穴埋め・リスク回避として他の株式・資産も売られるという連鎖現象が、過去から繰り返されてきました。(その典型例が2008年のリーマンショック
今すぐ、そういう状況になるとは思いません。
しかし、私の持ち株の中でも、9月頃から、下げトレンドに転じているものが増えています。
(3176三洋貿易、3665エニグモ、7820日本フラッシュ、8020兼松など)

4.中国景気

中国製造業PMIが10月49.2と、2020年初の水準まで低下しました。
前記の社長さんの声にもあるように、かの国の状況も大変なようです。

以上から、PF全体のリスク量を抑えるため、景気敏感型の株式を売却するに至りました。
この判断が正解だったかどうか今は分かりませんが、今後は下げたからといって安易に「押し目買い」をしないようにしたいと思います。

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。

中期投資部隊を縮小 ~ 今週の売買(11/8~11/12)

くーすけです。

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秋の夕暮れの、大阪城

今週は、中期投資部隊の含み損銘柄を週初に損切りしました。
その後、景気の先行きに不安を感じ、中期投資部隊の景気敏感銘柄の大半を利益確定しました。
この判断については、次回の記事で書きます。
これで、中期投資部隊は現金比率が60%となり、保有銘柄もディフェンシブ銘柄中心の7銘柄に減りました。
帰還した資金には、先日も書いたように、休ませて英気を養ってもらいます。
www.kuroneko-investor.com

<中期投資部隊>
(全部売却)
2989東海道リート、4463日華化学、7888三光合成、8020兼松
4763クリーク・アンド・リバー社、8137サンワテクノス、9381エーアイティー

<超長期投資部隊>
(買い増し)
3768リスクモンスター

<配当再投資部隊>
(買い増し)
4544HUグループHD

4763クリーク・アンド・リバー社は、中期投資部隊の保有分は売りましたが、配当再投資部隊では継続保有です。
決算発表を受けて、PFの中でも急騰するもの・急落するものがあり、悲喜こもごもでした。
それにしても、7198アルヒは、あかんヤツやなあ・・・。
配当再投資部隊なので損切りはしませんが、ジリジリ下げて大丈夫かいな、、、。

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。