黒猫くーすけの資本家への道

黒猫くーすけが、猫らしい生活を取り戻すため資本家を目指しています。

売上の意味(その2)

くーすけです。前回の続きです。
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経済原理からいえば、需要があるから売上が立つのであり、売上が立たないのは需要がないからです。
そして、需要がない商売は永続することができません。
ただ私は、売上激減にあえぐ友人に、「あなたの商品サービスは人々から必要とされていない。だから、売れないのですよ」と、ストレートに言うことはできません。きつい言葉だからです。
また、仮に言ったとしても、聞き容れないでしょう。
寺尾氏がそうであったように、経営者自身が、このことを悟るしかないのです。
悟って、そこからどうするか。
今の事業でひたすら耐えるか、商品戦略を変えるか、商売をたたむか、新事業を模索するか、まさに経営判断です。
いずれにしても、売上激減を嘆くだけではなく、これをきっかけに自らの商売を見つめ直す機会にしてほしいです。
私としては、精神的に励ましつつ、友人がこういう見つめ直しに目を向けるよう促そうと思います。

その友人は、高価格帯の商品サービスを扱っています。
質は高いですが、それがないと日常生活に困るわけではないので、みんなが財布のひもを固く締めると、とたんに困る商売です。
このような時期は、新規客を開拓するより、商品の良さを評価してくれている常連客をつなぎとめることで、何とか商売を維持しようとするのが定石でしょう。
ただ、本人がその気力・余裕を失くしているように見えるのが、気がかりです。
目先の生活費を稼ぐためのアルバイトに時間を取られて、本業がおろそかになっているように見えます。
アルバイトで疲労困憊→本業に割く時間が減る→本業の顧客とのコミュニケーションの減少→本業の顧客離れ・・・という悪循環に陥らなければいいですが・・・。

寺尾氏は、リーマンショック時のピンチを、全く違う新商品(扇風機)を開発することで乗り越えていきました。
この本を通じて感じられることは、この人のバイタリティというかエネルギーはとてもすごい。
真似できないなと感じます。同世代なんですが。
この本には、別の意味でも共感させられた部分があるのですが、それは子育てに関することなので、ここでは触れません。
最後に、寺尾氏の強いメッセージを引用します。
わが友人が、今のこのピンチを何とか乗り越えられますように。

人生は、切り開くことができる。いつでも、誰でも、その可能性を持っている。自分では何も変えられないという考えは間違いだ。どんなに不利な状況も、逆転できないとは限らない。できない時もあるが、できる時もある。そして私の場合、それができたのは、人生そのものを賭けた時だった。
(出典)「行こう、どこにもなかった方法で」(寺尾玄著)