黒猫くーすけの資本家への道

黒猫くーすけが、猫らしい生活を取り戻すため資本家を目指しています。

中期投資部隊を縮小した理由

くーすけです。
先週、中期投資部隊の景気敏感銘柄の大半を手仕舞いました。
その判断の理由を述べます。

1.地元の中小企業経営者の生の声

先週水曜日、地元の中小企業経営者たちの会合に参加しました。
そこで経営者の生の声を聞き、来年の景気は非常にまずいものになるのではないかという印象を受けました。

・時短要請は解除されたけど、夜間にお客さんが戻ってこない(飲食)
・客足の戻らない飲食店から値下げ圧力がある一方で、綿花価格高騰を理由におしぼりタオルの納入価格の2割値上げを通告された(飲食関連サービス)
・旅行割引キャンペーンで少し人々の動きが出てきた(旅行代理店)
・電力不足からか、中国から原材料が入ってこない。各社が原材料の在庫積み増しに走っている(製造)→価格高騰に拍車
・(価格変動が大きいから)見積もりの有効期間が1週間しかない(製造)
・大変な人手不足。外国人労働者も入ってこないので、生産ラインが回らない(製造)
・コロナ対策融資の返済が始まっている。来年は資金繰りがつかず倒産する企業が増えるのでは。(サービス)

何か暗い話が多いですが、現場の声ですからね、嘘だとも思えません。

2.商品価格の高騰

その翌日、日銀から「企業物価、40年ぶり伸び率 10月、前年比8.0%上昇」という発表もありました。

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(出典)共同通信ニュース

その会合では言及はありませんでしたが、原材料価格の高騰には、円安も影響しているのは間違いないでしょう。
原材料価格の高騰を価格転嫁できなければ、企業収益が削られる。賃金も増えない。
賃金が増えない中で物価が上がれば、消費者は財布のヒモを固く締める。
そうなると消費が一段と冷え込み、企業の売上が落ちる・・・。
悪循環ですね。

3.コロナ再拡大

コロナが収束すれば、商品価格の高騰も落ち着くと思っていましたが、ヨーロッパで感染が再拡大しているようです。
世界全体での経済正常化は、まだ先になりそう。それによりインフレが長期化すれば、FRBも利上げに転じざるを得なくなる。利上げとなれば、まずは割高株から売られる。
いったん株式から資金が流出し始めると、そこでの損失の穴埋め・リスク回避として他の株式・資産も売られるという連鎖現象が、過去から繰り返されてきました。(その典型例が2008年のリーマンショック
今すぐ、そういう状況になるとは思いません。
しかし、私の持ち株の中でも、9月頃から、下げトレンドに転じているものが増えています。
(3176三洋貿易、3665エニグモ、7820日本フラッシュ、8020兼松など)

4.中国景気

中国製造業PMIが10月49.2と、2020年初の水準まで低下しました。
前記の社長さんの声にもあるように、かの国の状況も大変なようです。

以上から、PF全体のリスク量を抑えるため、景気敏感型の株式を売却するに至りました。
この判断が正解だったかどうか今は分かりませんが、今後は下げたからといって安易に「押し目買い」をしないようにしたいと思います。

※この記事は私の個人的な見解であり、投資は自己責任でお願いします。